こんにちは、本日は1枚革のコインケースについてのお話です。 普段私がどのようにレザークラフトをしているかの紹介みたいなものになります。
まずは準備段階
基本的な道具の説明は省略し、まず私が作品を作る際にどのような手順で進めて行くかのお話です。
これが大雑把な一連の流れとなります。
流れだけ見たら裁縫とあまり変わりはありませんね。 道具と必要な力(革はかなり硬いものもある)と機材の値段が違うだけ!
レザークラフト系の道具はかなり高いんです……。
私はミシンが欲しいってず~~~~っと思ってるよ!
でも十数万~数十万するので、趣味の範疇では正直厳しい!
型紙を作ろう
まずは紙に大まかな設計図を描き、縫う箇所の長さから穴の数を計算し、場合によっては紙で完成品のイメージを作成します。 セロハンテープでくっつけたりと、小学校の工作みたいな感じですね。
この時に私にもっとデザインセンスがあったらな、といつも思ってる!
そして私はそれを元にJw_cadで作図をします。 方眼紙に手書きで書いて制作するのもアリなのですが、それだと作る度に形が微妙に変わってしまう事や元の図面(製図した紙や作った型紙)が無くなってしまった場合はどうしようもありません。 それに比べるとデータで保存しておけるというのは強みにもなりますね。
こういう作業は得意だし好き……。
そして次にこの図面データをLightBurnというレーザー彫刻機用のソフトで開きます。 このために予めJw_cadでファイルを『dxf』で保存しておくと二度手間にならなくていい感じです。
そしてLightBurnで図面を表示させた様子がこちらになります。
見た感じはJw_cadで作ったものと一致していますね! あとはレーザー彫刻機に100均で売っている工作用紙の『裏側』をセットして焼くだけ! なぜ裏側かというと、表側の白色がレーザーを反射して上手く焼けないからです。
これで型紙の完成です。 この方法で作るまでは工作用紙の表面に直接描いたり、プリンターで紙に印刷したものを工作用紙に貼ってから切ったりしていました。
しかし、やはり人の手ではズレが生じてしまうもの……。
それに引き換え機械なら(ほぼ)正確で綺麗!ステキ!
今私が使っているレーザー彫刻機は『Pergear LaserStorm L5 Pro』という商品です。Amazonでは取り扱っておらず、楽天か公式サイトから買うのが無難だと思います。
※2023/02/10現在では楽天からの方が安い
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型紙から革へ
お次は革の上に型紙を置いて痕を付けてからそれを切断します。 レーザー刻印機では革が焦げてしまうため、ここからは手作業となります。 金型(金属の型紙で刃がついているもの)があればポンポン切り出す事ができるのですが、そんなの同じものを大量に作れる人気の工房や作家さんだけです……しょんぼり。
この時点で縫い穴の痕を錐でつけておきます。 そうしない方もいらっしゃいますが、私はこの方が穴開けの時に穴が曲がりにくくて好きです。
この時に革の切り口(側面:コバと言います)をヤスリで削った後に薬品を塗って磨きます。 塗る薬品は多種あり、革によって使い分ける方もいらっしゃいます。 部位や場合によって縫い合わせる前に磨くか後に磨くか変わってきます。
この時点(型紙制作後から)で30分程度時間がかかってます。
パーツが多い場合はもっともっと時間がかかります。
革を切る時が一番神経を使うかもしれないわね。
傷をつけたり切りすぎたりした場合はやり直しだし、革も無駄になっちゃうからね……。
穴開けから縫い合わせ
次は縫い穴を痕に合わせて開けていきます。 これも曲がると作品に凄く影響が出てしまうのでかなり神経を使う作業です。
これも結構精神的につらい。
特に曲がってしまった時の後悔は計り知れない……。
革が重なっている部分は厚さも倍になるので、力もいりますし目打ち(穴をあける金属の棒)が斜めにならないよう更に気を付けなければいけません。 斜めに穴を開けてしまうと革と革を縫い合わせる時に上手く縫えないのです。
ボタン(バネホックというパチンと凹凸を合わせるもの)の穴開けと取付作業が中略になってしまいましたが、穴を開けきったものがこちらになります。
この時点で1時間ちょっと。 これから縫い合わせる場所にボンドを塗って合わせてから縫います。 夢中で作業してしまったため、作業時の写真を撮るのを忘れてしまいました……。
レザークラフトにとって縫うのは(個人的には)ご褒美です! なんたってここまでしてきた慎重な作業の集大成ですからね!たのしい! ただ、ものすごく長い距離を縫う時は糸が長くなって絡まるので辛い時もあります。
場合によっては糸が3m・4mになる事もありますね。
気付かず長い糸が玉結びになってしまった時の絶望感たるや……。
仕上げをして完成!
縫い合わせ後にコバの処理(ヤスリで削って磨く)をして完成です。 完成までに2時間ちょっとかかりました。 まだまだ技術不足なところと手を抜くところが抜けないので、このような小さいものでも時間がかかります。
完成はこちら
最後になりましたがこのような革はヌメ革といいます。 この革は特に染色等もしていない革(生成り【きなり】と言います)で、使えば使うほど色味が変わってきて楽しい革です。 革が育った時の色味・艶はもうたまりません!
僕はこの色味が変わった後の「育てあげられた」感が好き!
私はもうちょっと可愛い色の小物がいいなぁ。
ということで、私が普段しているレザークラフトはこのような感じで制作されています。 その他にもリップスティックケースとかカードケースとか作っていますが、今はまだ無難でありきたりな物しか作れていません。 ですがレザークラフトもブログと同じで積み重ねていく事こそが重要だと思っています。
それでは今回はこのあたりで終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは皆様、趣味で活きるレザークラフトライフを!
のい
子供の頃からゲームと漫画を糧に生きてきた人。 大人になりレザークラフトの趣味が追加され、仕事として交通事故調査業に携わっています。 趣味があってこその人生!
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